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Channel: 蟹瀬誠一コラム「世界の風を感じて」
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混迷が続くギリシャ

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古代からギリシャには「フィロクセニア」という言葉がある。 「外国からの客人を手厚くもてなす」という意味だ。私は、深夜3時過ぎに乗ったバスの運転手に話しかけたらバスを止めて話こんでしまい、ホテルに着いたのは5時過ぎだったという経験がある。これも「フィロクセニア」か、と感心した。2004年、首都アテネでオリンピックが開催された時のことである。 市内の小高い丘の上にパルテノン神殿を中心としたアクロポリス(丘の上の都市)がそびえ立ち、夜になるとライトアップされた巨大遺跡が宙に浮いているように見える幻想的な光景は今もはっきりと記憶に残っている。開会式も私がそれまで見たことがないほど知的独創性に溢れた素晴らしいショーだった。1カ月ほど滞在している間に私はすっかりギリシャとギリシャ人を好きになってしまった 。ところが、そのギリシャが今や財政破たん状態だという。2009年の財政赤字は欧州連合(EU)の財政基準である国内総生産(GDP)比3%の4倍以上となる12.7%に達し、ギリシャの国債は暴落。あわてて緊縮財政策をとったところ、2008年に8%以下だった失業率は2010年に14%を超えてしまった。あっ...
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